新刊の予約(Amazon)が始まりました

Pocket

現在、新刊(初の単著)の最終校正をしているのですが、担当の編集者様から、

「Amazonに登録されましたので、少し告知してみてはいかがですか?」

とのご連絡をいただきましたので、ここに書いてみることにしました。

※2021年9月下旬にAmazonにカバーデザインがアップされました。デザインは某ゲーム風のデザインとなりました。シミュレーションゲームをやり尽くした私には、ニヤリとさせられるデザインとなりました(^^ )

書名(タイトル)が決まるまで

書名は次のようになりました。

「税理士が押さえておきたい 地主・不動産オーナーの相続発生後 関与の勘所」

「税理士が押さえておきたい」なんて、上目線のタイトルで本当に恐縮なんですが、私が決めたわけではありません。
実際に書かれた原稿をもとに、編集者様と出版社の方々が協議して決めたタイトルです。

今回はキーワードが3つあります。

  • 相続開始後に特化
  • 税務だけでなく周辺手続きも記載(税務50%:相続手続50%)
  • 地主・不動産オーナー向け
  • 税理士向け

これらは、約2年前の企画書の段階から決まっていました。
あとは、それをどう組み合わせて書名を決めるのか、編集者様のお考えや、出版社側の会議(書名会議)で決まります。

結果、今回はこのようなタイトルになったのですが、繰り返しますが、「税理士が押さえておきたい」というのは、本当に照れますね(^^;)

ただ、「関与の勘所」なんて単語は、私には思いつきませんので、日本語のプロ(出版社様)というのはスゴイと思った次第です。

原稿入稿後はどのような作業をするのか?

以前、単著の執筆をしていることは、こちらの記事にも書きました。

発刊(発売)までの流れですが、原稿を書いたら担当の編集者様にお渡しします。
その後、編集者様から色々なご指導を頂き、原稿を直します。
それらが、ある程度固まってきたら、ゲラ(初校ゲラ)にしてもらいます。

一般的には、外部の印刷業者に原稿を送り、出来上がった初校(ゲラ)を編集者様と執筆者が見直して、赤字で訂正します。
※私は「iPad+goodnotes5」で訂正作業をしました。

この訂正作業が大変です(一般的にゲラチェックと呼ばれる作業になります)。
入稿した原稿(Wordで書いたもの)の段階では完璧と思ったものが、本の形式でできる上がってくると、全然印象が違うんですよね。

特に法律関係書籍の場合は、条文番号や 参考文献が間違っていないかのチェックが大変です。また、わかりやすくと思い、調子に乗って数式や図表を多く入れてしまったので、その検算も必要です。

初校(最初に出来上がった原稿)のチェックが一番時間かかるでしょう。
私の場合、心配症なので、1ページ5分~15分くらいかかったりします(難しいテーマだと30分ぐらいかかることもあります)。

今回のページ数は約460ページぐらいですから、初校のチェックだけで単純計算で約4600分(約70時間?)かかることになります(‘-‘*)

専門書には膨大なエネルギーが注がれている

私は実務をするにあたり、様々な書籍を購入し、著者の先生方から多くの学びを頂きました。

今度は実際に自分が書く番になったのですが、執筆には膨大なエネルギーが必要だということがわかりました。

実務書には大きく分けると二つのタイプがあります

  • 著者の実務経験とその根拠(条文番号・判例等)を載せたもの
  • 条文や裁決例の解説が主になっているもの

私が執筆にあたって気をつけたのが、実務経験を多く載せたいということでした。

実務書の中には、条文や裁決例の引用ばかりで紙幅を埋めているものも見受けられます。
ただ、それらの内容は、専門家ならば自分で調べられます。
欲しいのは「このような失敗をした」「こうすればよかった」という情報です。

それは真剣に実務にあたった、実務家本人にしか書けないことです。
私が会計事務所に勤めていたとき、あんまり真剣でなかったです。
※もちろん頑張ってはいましたが・・・。
ただ、頑張り具合で言うと、今の半分から1/3ぐらいだったと思います。

真剣に頑張っていないということは、実務で学びも違います。
個人事業者の場合、失敗が即自分に跳ね返ってきますから、常に緊張感をもって持って仕事をしているわけです。
ですから、失敗しないように事前に調べますし、仕事が終わった後も失敗していなかったかをまた調べます。
調べに調べを重ねるからこそ、知識と経験が身につくわけです 

ですから、私が良書と思った本のいずれも、その先生方が、

「実務→成功(失敗)→結果調査→実務→成功(失敗)→結果調査→執筆」

をまとめたものになりますから、膨大なエネルギーが注がれている訳です。
これらは自分が経験しなければ知り得なかったことでした。

※雨上がりで虹が見えました。皆様にも幸あれ!

出版は知識・経験定着の総仕上げ

今回の本では、類書であまり取り上げられることはないが、実務上は重要と思われるテーマについて取り上げました。

このたびお世話になる日本法令様は、法律分野や社会保険分野で、歴史・実績のあられる出版社です。
そんな出版社様で出版させていただけることになったので、きちんとした内容を書かなければいけません。

私自身、実務を行うたびに調べ物(文献調査)をしてきました。
それらの文献を引っ張り出して書きましたが、万が一私、間違いがあったらいけません。
ですから調べ尽くして書くようにしました。

相続税・所得税(不動産所得、譲渡所得)は「資産税」なんて言葉で呼ばれたりしますが、これらの理解には税法の改正経緯の理解が欠かせません。
そのためには、数十年前(20年前~40年前)当時の税制を知る必要があります。

それらを調べるためには、当時の専門書や税務専門誌や見る必要があり、税理士向けの図書館や国会図書館に何度も行きました。

国会図書館には数回行きました。
国会図書館は、日本中の書籍・雑誌のほとんどが収蔵されていますが、倉庫から本が出てくるのに時間がかかるんですよね。行くと半日潰れます(‘-‘*)。

有益な情報は書きたいけど、それが間違っていたらマズイ・・・そのためには、国会図書館に行って調べるしかない。そんなこんなで、ちょっと大変でした・・・。

ただ、それらの作業を通じて、自分の中で知識が定着してくるのが分かります。
不動産に関する税金は大きいことになるのが通常ですから、失敗は許されません。
そのため、今回の出版は知識定着のためには本当に良かったと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする