税理士には、「開業」と「勤務」という、2つの選択肢があります。
多くの税理士は、開業を目指していると思います。
ですが、開業せず、勤務を続けている方が多いのも、また事実です。
というのも、開業するには、
「お客様をどうやって増やすか?」
という、問題が発生するからです。
その答えの1つとして「ホームページ」があります。
今回は、ホームページについて考えてみました。
※横浜にて。
ホームページのアクセス数は?
開業する際は、どの税理士でも「お客様をどうやって増やすか?」と悩みます。
私自身、開業時には2件~4件ほど、お客様がいらっしゃいました。
ですが、当然、それだけでは食べていけませんから、何とかする必要があります。
その場合、
「とりあえず、ホームページでも作るか~」
と考える税理士が多いと思います。
※私もそうでした(^^)/
私は、次のようなホームページを作成しています。
そしてもう一つ、相続のホームページも作成しています。
よく質問されるのが
「ホームページから問い合わせ、来るんですか?」
というものです。私は、
「問い合わせは来ます」
と、お答えしています。
それぞれのホームページのアクセス数(月間PV)ですが、
- メインサイト・・・約4万~6万程度(確定申告時期は約12万前後)
- 相続サイト・・・・・約3万~4万程度
となっています。
両サイトとも、1年ほど更新していないため、これを多いと考えるのか分かりません。
ですが、時事ネタを書かず、専門記事に特化している個人のホームページでは、結構アクセス数が多い方だと思います。
また、相続サイトは、ほとんどが難しいキーワードで検索されて閲覧されているため、閲覧しているのは、ほぼ同業者等の専門家だと思います。
※「無償返還」や「倍率方式」で検索する人は、税理士等の専門家だけでしょうから(^^)/
何を書けば良いのか?
グーグルは、
「閲覧者にとって有用な記事を、検索上位にする」
という姿勢で、検索エンジンを作っています。この姿勢は一貫しています。
この、「有用な記事かどうかの判定」ですが、色々な方法で測定しています。
- 閲覧時間
・・・長い方が、読み応えのある記事ということになるでしょう - 直帰率
・・・他のページを見ないで直ぐに違うサイトに行ってしまうとダメでしょう - セッション数
・・・同一人物が何度も訪問してくれると良いでしょう
約200項目以上で、グーグルは判断しているようですが、我々はそんなことを気にする必要はありません。大切なのは、
「検索者にとって、役に立つ記事を書く」
という、ただ1点です。
役に立つ記事といっても、
- 納税者にとって役に立つ記事
- 税理士等の専門家にとって役に立つ記事
の2つがあります。
納税者にとって役に立つ記事を書けば、納税者(=お客様)からの問い合わせが増えるでしょう。
また、税理士等の専門家にとって役に立つ記事を書けば、同業者(税理士)や、弁護士先生からの問い合わせが増えるかもしれません。
これらの記事を書いていけば、(時間はかかりますが)結果、アクセスは増え、お問い合わせも増えると思います。
役に立つ記事の書き方
役に立つ記事を書けば良いとのことですが、
「言うは易く行うは難し。」
とは、まさにこのことです(>_<)
どうすれば、良質の記事を書けるんでしょうか?
私なりに、1つの結論があります。
それは、
「役に立つ記事(良質な記事)は、多くの実務経験をつまないと書けない」
ということです。
ここでの「実務経験」とは、開業「後」の実務経験を指します。
よく「開業前と開業後とでは、経験値が何倍も違う」と言われます。
なぜなんでしょうか?
それは「真剣に仕事をする」からです。
開業前(=勤務時代)は、やはり、組織が守ってくれますので、その甘えがどこかにあるのかもしれません。
ですが、開業後は、さらに真剣に仕事に当たりますので、当然、得る経験値は何倍にもなります。
※というより、経験値の「質」が違うと思います。より、良質な経験値です。
ですので、ホームページ作成は、開業後でいいと思います。
開業後でないと、良質な記事は書けませんので。
広告は必要ない
「グーグルで広告を出す」という選択肢がありますが、私は使っていません。
私の目標として、
「良いお客様だけを増やしたい。その良いお客様に最大限のお手伝いをしたい」
というものがあります。
では、「良いお客様」とは、どのような方でしょうか?
それは、
「自分(税理士)の姿勢に共感してくださる方」
ということになります。
広告で選ばれる方は、
- 近いから
- 安いから
- 年齢が近いから
といったことだけで選ばれる方が多いと思います。
ですが、ホームページを隅から隅まで見て選ばれる方は、
- 税理士の人柄
- 知識、経験
- 仕事への姿勢
といったことを重視して問い合わせをされるため、税理士とお客様、双方にとって良いマッチングになると思います。
そのためには、良質な記事(専門的な内容を分かりやすく解説した記事、実務で苦労したこと、人柄が分かる記事)を書くべきなのです。
以前、ある税理士先生とお話しした際、その先生がこうおっしゃいました。
「文章をきちっと読んでから、お問い合わせをくださるかたは、感じの良い方が多い」と。
私もそう思います。
以前、ホームページから問い合わせがあって、お会いしたとき、その方がおっしゃったのが、
「東京中の税理士先生のホームページは、ほぼ全て見ました。その中でお問い合わせをしました。こんな税理士先生が本当に実在するのか、疑いましたよ。あのホームページは白眉です」
と、お褒めの言葉を戴きました。
※自分で書くと、何か恥ずかしいですね・・・(^^)
ですので、見る方は、きちんと見ています。
そして、お客様に選ばれるため(=検索で上位になるため)には、良質な記事を書く必要があります。
※良質な記事を書くためには、良質な実務経験(=必死の努力)が必要です。
繰り返しますが、広告は必要ありません。
私のホームページからの問い合わせですが、最近は多くありません。
というのも、お客様の業種、規模に該当する方のみ、お問い合わせをお願いしているためです。
※少ないお客様に、私の出来る範囲で、最大限のお手伝いをするためです。
ただ、お問い合わせが、弁護士先生や、お医者様といった、地位のある方が増えてきたような気がします。
※これも、ホームページの記事の内容によるんだと思います。
- 必死に必死にお客様のために、お仕事をする。
- その実務経験を、ホームページの記事に反映させる
※ただし、事実を少し変えて書くなりして、守秘義務には気をつけてくださいね。 - お問い合わせが生まれる
という流れが自然だと思います。
ぜひ、毎日、必死に必死に(心臓をドキドキさせながら?)仕事をしてください!
きっと、良い記事が書けるでしょう。
この記事が、開業で悩んでいる税理士先生、弁護士先生、司法書士先生の一助になれば幸いです!